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よくある質問と答え

近隣の皆様より、当クリニックや訪問医療についての質問やお知りになりたいことを頂戴しております。「動画での回答」のご希望もいただいておりますので掲載させていただきます。

下記の動画は、YouTubeの城西名原訪問クリニックチャンネルでもご覧いただけます。

​もくじ

クリックすると個別の動画をご覧いただくこともできます。()内は上記動画の該当開始時間です。

(1) 「訪問クリニック」という名称について、どういう意味かお話しください。

在宅訪問診療中心のクリニックという意味で「城西名原訪問クリニック」と名付けました。

(2) 外来診療はしないということでしょうか?

いいえ。 日曜日と水曜日を除いて、午前中は一般の外来診療を行います。 水曜日はお隣の城西病院の外来を手伝いに行くので、自分のところ(クリニック)は休診です。

(3) 午後に急に悪くなった場合、どうすれば良いでしょう?

午後は訪問診療に出ておりますので、お役に立てないかもしれません。 もちろん、訪問に出ていない時もありますので、来院される前にまずはお電話ください。

(4) 小児の診療は受けられますか?

はい。原則として小児の診療はお断りしています。 小児は悪くなる時の経過が速いという特徴があります。 経験豊富な小児科医にかかられることをお勧めします。 ただし中学生以上であれば、状況によっては診させていただくこともあります。

(5) 訪問診療について伺いますが、往診とは違うのですか?

はい。 世間一般では「訪問診療」も「往診」も一緒くたにして「往診」と言っていることが多いのですが、実は、明確な違いがあります。 「在宅訪問診療」とは「在宅医療計画書(訪問診療同意書)」を個別に作成し、これに署名していただいた場合に、定期的・計画的に訪問する医療のことを指しています。 簡単に言うと、通院が難しい方のところに、定期薬を出しに行くための診療と言えるでしょう。 一方、往診というのは、家族やご本人の要請に基づき、緊急に駆けつける医療のことをさしております。 こちらは緊急時の医療ですので、「緊急往診」と呼ばれることもあります。 緊急時の医療ですので「計画書」にサインを頂いていない場合でも「来てください」という要請に従って駆けつける医療です。 ですから、通院の患者様からでも、要請を受け付ければ、緊急に駆けつけることになります。 往診も原則保険診療なのですが、大したことのない病状で往診を依頼してしまった場合には、医療保険が面倒をみてくれませんので「全額自己負担」ということになります。

(6) ええ・・・そんなことを言われても、一般人の立場では重症かどうかの判断は、難しいのではないでしょうか?

そうですよね。 もちろん、ご自身で判断することは難しいでしょう。 ですから、実際にはお電話をいただいて、以下のようなやり取りを通じて、私どもの方で判断をさせていただくということになります。 (1) まずは電話で病状を伝えていただきます。 訪問看護師が入っている場合にはまず訪看さんにお電話いただくことになります。 (2) 病状を医師が判断し、最も軽症の場合には電話でのアドバイスのみということになります。 これでも電話再診と言って、れっきとした医療行為です。 (3) 電話の対応だけで済まない場合に、緊急往診を行うべきかどうかの判断が必要です。 往診で手に負えない重症であれば「救急車の要請をしてください」と言って電話を切ることになります。 電話を切った後、大急ぎで紹介状を準備し、救急車が向かった病院にFaxをおくることになります。 (4) 電話の対応でもない、救急搬送でもない場合に、緊急往診を行うかどうかという判断が最後に残ります。 そういう場合は全て緊急往診で良いのではないか?と思われるかもしれませんが、それほど単純でもありません。 なかには救急搬送でないが、病院の受診が必要な病状があって、それぞれ個別の判断が必要だからです。 例えばそうした場合に、往診をすると「紹介状を書くためだけに往診した」ということになりかねません。 保険診療上のルールでは、それも間違いではありませんが、もしそうであれば、救急搬送の時と同じように紹介状をFaxするだけの方が、医療費の支払いという面で安くつくのです。 ですから、往診に行ったほうが良いか?行ってはいけないか?という判断は私ども医療側にとっても、結構難しい問題なのです。 (5) とはいえ、それでも明らかに往診が相応しい場合もあるのです。 例えば「これ以上、無理な延命を希望しない」という意思表示が明確で、ご自宅での平穏な看取りを希望しておられる場合なんかがそれにあたります。 こうした場合には、如何な緊急事態であっても、原則として在宅訪問診療や往診で治療を行う必要があります。 具体的には、末期がんなど余命いくばくもない病状で、ご自宅で過ごされる時間を最も大切に考えておられる場合などです。 (6) こうした往診の適否を判断をする必要がありますので、私には24時間連絡可能となっております。 必要であれば、夜中でも往診に駆けつけるようにするためです。

(7) ドクターカーを導入されると伺いましたが、どういう風に使われる予定ですか?

はい。 私どもが訪問診療に使います車は、後部座席を畳んで、車いすに乗せたまま、搬送できるようにしています。 もちろん、搬送用の車いすも常備しています。 これは、必要に応じて、患者様を病院に搬送するためです。 救急車は、あきらかな急病や重症者を搬送するための車両です。 病気やケガというわけではなく、ただただ足腰が弱っているだけという場合は、本来は救急車の対象外なのです。 実は、昨今そうした高齢者が急増しています。 マスコミで「買い物難民」などと言って紹介されることも多いので、お聞きになった方もいらっしゃるのではないでしょうか? 要するに、足腰が弱って買い物にも行けなくなった人のことを、こう呼んでいるのです。その方々は果たして単なる「買い物難民」だけで済んでいるでしょうか? こうした方々は同時に「医療難民」であり「介護難民」で、おそらく「役所難民」で「銀行難民」で「郵便局難民」でもあるのではないでしょうか? つまり、どこにも行けないのではないかと思うわけです。 こうした方々は別の言い方では「ひきこもり」などと呼ばれることもあります。 ご近所の方が手を差し伸べて場合に、甘えてくださる場合はまだましな方で、中にはご近所の方が通院を手伝っていらっしゃる方もちらほらと見受けられます。 しかし、多くは遠慮がちだったり、中には「放っておいてくれ」と言って、介入そのものも嫌がるケースも多いというふうに聞いております。 こうした高齢者のお宅に伺った場合に、救急車を呼ぶほどではないが、病院に行ったほうがいいという状態になっているということは十分に考えられることです。 そうした場合に、自分たちの車で病院にお連れすることができれば、お役に立てるのではないかと思っているわけです。

(8) 城西名原訪問クリニックの患者になれば、どこでも連れて行ってくれるということですか?

いえいえ、けっしてそういうわけではありません。 あくまでも、病状を私たちが判断して、救急要請を行うほどではないけれども、病院に行ったほうがいいよという場合に、お手伝いをさせていただくということです。 こういう場合は、本来自力で病院に行かないといけないのですが、ご家族がおみえにならない独居老人で、行政サービスの申請も十分でない場合など、放っておくことができないと私どもが判断すれば、これはもう、私どもで運ぶことが最も簡単ですよね。 そういう使い方を想定しているのです。 私どもはあくまでも医療機関であって、それ以外の使用方法は想定しておりません。 また、旅客輸送業ではありませんので、運賃をとってご希望のところに運ぶことは法律上できません。

(9) 構想はわかりました。しかし本当のハードルはそうした独居老人の頑なな性格にあるのではありませんか?どういう方法で切り込んでいくつもりですか?

まさにおっしゃる通りです。 ドクターカーを導入すれば、簡単に解決できるほど、単純な問題ではないと思っています。 私は、臨床コーチング研究会 認定コーチとして、長年、コーチングコミュニケーションを駆使して診療にあたってきました。 最近では認知症の方や、脳に深刻なダメージを受けられた方にも、部分的にコーチングスキルを駆使して、手ごたえを感じています。 また、学生時代の個人的な繋がりから、名古屋音楽大学の当時の学長とコンタクトをとり、時間をかけて、城西病院に音楽療法を導入してきました。 その過程では、自分自身も訪問先で音楽を提供するなど、高齢者の脳の活性化を図ってきた経験と実績があります。 だからと言って、ひきこもりの高齢者を簡単に医療や介護の路線に導くことができるとは思っていません。 それでもこれまで同様、試行錯誤を重ねていけば、時にはお役に立てることもあるのではないかと夢見ているような状況です。

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